緩和ケア BSC(best supportive care, 最善の支持療法)

2013年01月12日

質問;BSC=「緩和ケア」とは治療の見込みがない人の医療ですよね?

答え;緩和ケアとは一般的に「痛みなどを緩和する(やわらげる)等、日常生活を快適に過ごすための治療」を言います。

 

質問;食べなくなったので心配です。なんとか食べさせる方法は?

答え;「食べない」のは「食べたくても食べることが出来ない」のではなく「体が少ない食事量しか欲しない、または食べる事を欲しない体になった」と理解すべきです。ご家族的には食べてほしいと願う気持ちは理解できます。「食え、食え」の声掛けは本人を苦しめます。最後の場をともに過ごす、手をにぎったり、マッサージしたり、昔話に花咲かせることの方が何倍もよい過ごし方です。

 

質問;点滴していただけますか?

答え;この時期の点滴には罪の方が大きいです。点滴の栄養は身体が受け付けないばかりか癌に取られます。水分は浮腫みとなって身体全身にたまっていき、体を苦しめます。

質問;脱水になるのでは?

答え;世間的には負のイメージですが、人間は自然な状態で過ごせば最後は必ず脱水(枯れていく)になります。脱水になると眠くなり、苦痛も軽減させます。より自然に逝くことができます。

―ホスピスケア学会から抜粋―

 


普段、美味しく食べ、寝て…、不快な所がない、なにげない生活が実はどんなに素晴らしいか。癌になると、治りたい一心で辛い治療を受けて癌と闘うための苦しい生活を始めます。でも、あまりに治療だけに固執してしまうと、残されたせっかくの素晴らしい日常生活を味わう余裕がなくなってしまう気がします。緩和ケアなども視野に入れた「快適な生活」が基本ではないでしょうか。