肺炎(球菌)ワクチンについて

2015年12月07日

質問;肺炎ワクチンについて教えてください。

答え;「肺炎ワクチン」はテレビで盛んに騒がれていますが正式には「肺炎球菌ワクチン」といいます。肺炎球菌の予防のワクチンです。

 

質問;ワクチンで肺炎を予防したいのですが

答え;肺炎になる菌はいっぱいあります。例えば肺炎桿菌、ブランハメラ菌、インフルエンザ菌、ブドウ球菌・・・。その中のたった一つの菌のワクチンです。ですからこのワクチンを打っても他の菌の肺炎にはなる可能性はあります。

 

質問;死因の第3番目だと言っていますが?

答え;年とって入院して肺炎で亡くなった、とよく聞きます。実は入院中に起こる肺炎の大部分は誤嚥性肺炎の可能性が高いです。これは食物残渣が気管から肺に入って起こる肺炎です。残念ながらワクチンは無効です。

入院中に起こる肺炎の原因菌が肺炎球菌であることはまれです。また肺炎疑いで検査(喀痰)をして肺炎球菌が検出されることは非常にまれで全体の2%程度とのことです。非常に少ないです。

65歳から70歳の方へ。肺炎で入院したことがある人はいますか?おそらくほとんどの人はないと思います。昔は炭坑などで働く人たちが、過労から肺炎になることはあったかもしれないが、今は衛生環境よし、風邪ひいてもすぐに休める環境であれば肺炎にはなりません。

ほとんど罹らない肺炎の予防に意味はあるのか僕には疑問です。