老衰について

2019年09月13日

質問;老衰とはどういう状態の事を言いますか?

答え;人が寿命を迎え、身体の機能が全体的に低下し「死」に向かう準備を始めることを言います。

 

質問;いつから始まりますか?

答え; 体の機能は20歳をピークに成長し、それ以降は徐々に衰えていくと言われています。それが顕著に進むのがかなり個人差はありますが70歳後半ぐらいからです。

 

質問;具体的な老衰の兆候はどんなものですか?

答え;大きく分けて以下のことが特徴です。

1;食べても太らない・・かえって痩せてくる。

2;周囲に無関心になる。

3;最期に近づいてくると身体から要らないものを出していく。多量の便や尿、その他身体に溜まっている不要物

 

質問;苦しみますか?

答え;否:苦しみは感じないということが様々な研究により証明されています。実際我々は年間200人前後自宅でお看取りしていますがほとんどの人が自宅のベッドで穏やかに眠るように寿命を全うしています。寿命に逆らって延命させようとする行為は本人を苦しめることが多いようです。

 

「老衰なんてほとんどない、詳しく調べれば必ず病気が見つかる」という意見をよく聞きます。医学的には病気だらけかもしれませんが一つ治したところで、その他ほとんどの機能は低下していて結果、延命にはつながりません。老衰とは、病気がない状態で機能が低下する、という意味ではないのです。たとえ病気があったとしても、身体全体を見渡して診ると、ほぼ一様に機能が低下している状態のことを言っています。それよりも天寿全うの大往生と観る方が人生最後にふさわしいと思います