対話の大切さについて

2022年04月15日

医師としての判断とは;医学教科書、論文、症例など多くの経験知識から医師として責任もって判断しアドバイスしています。一方で家族の思いや本人の希望など、自分の考えと違う場合でも、なるべく受け入れようとも思っています。

 

例1;癌の終末期、老衰の極期の段階での点滴に関して、当方では点滴を勧めていません。(理由の詳細はNo.133参照)
しかし「うちの父をこのまま何もせず看ていくのは辛い」などの要望があれば「であるなら無理ない程度の点滴をしましょうか」と対応しています。

 

例2;治療方針に関して、例えば抗がん剤を続けるべきか否か、常に2者のうちから選ぶことになりますが、医師としてたくさんの症例を見てきた中で「やらなくてもいい、やらない方がよい」とアドバイスすることもありますが、「可能性にかけたい」という強い要望があれば「やる方向でやれなくなるまでやってみましょうか」と対応しています。

例3;「薬を出せ」「検査をしろ」と要望を一方的に突き付けてくれる方や、何も言わずに「思ったことをしてくれないから他院に変える」方もいらっしゃいます。まず一度じっくり話を聞いて、なぜ医師としてこう判断したか、自分としてはそれでもこうしてみたいなどと会話が出来て、そこから信頼関係も築ければより良い医療が受けられると思います。

 

 

院長のひとり言

前回の独り言で子供のワクチン接種に関して反対表明をしましたが、これは医師として勉強した結果です。しかしそれ以外の方たちに対して、時と場合によっては打つこともあります。やはり良い医療には対話が必要です。一緒にたくさん対話して信頼関係を築き、良い医療を提供していきたいと思います。