「インフルエンザ」昔は「流行性感冒」

2017年11月06日

質問;インフルエンザは風邪ですか?

答え;はい。風邪のひとつで、原因がインフルエンザウイルスだということです。昔は流行性感冒と言っていましたね。

 

質問;怖いイメージがありますが?

答え;マスコミが作り上げたものです。10年以上前まではインフルエンザ診断のキットもなく、タミフルなどの薬もなかった時代にも毎年インフルエンザは流行っていましたが、特にインフルエンザの検査をすることも薬を飲むこともなく治っていました。

 

質問;脳症になったり、突然死したりするのが怖いです。

答え;脳症の原因は強い解熱剤を使った場合、もしくはタミフルなどの薬を使ったほうが確率は上がりますので当院では出来れば使いたくないです。突然死もタミフルが原因です。

 

質問;タミフルなどを使うと早く治るのでは?

答え;そう宣伝されていますが実際は、熱が早めに下がる傾向になるみたいですが治ったわけではなくウイルスは体に残っていることが解りました。ですから学校などでは解熱後2日で登校可能だったのが発熱後5日経たないと登校できなくなりました。

 

質問;インフルエンザでもほっておけば治りますか?

答え;身体には自然治癒力があります。自力で治った場合は体に免疫が着くのでその後しばらくはかからなくなります。タミフルなどを使用した場合は体に免疫が着きにくいのでまたかかりやすくなります。

 

なぜ風邪の中でインフルエンザが特別扱いされているかと言うと何兆もかけて研究して検査キットやタミフルやワクチンが成功したからです。ほっておいても治るただの風邪だったのに、その副作用で死亡してしまうリスクがあるのに、たった1日くらい早く熱を下げる薬を開発したのでその薬を使おうと躍起になっています。医療界、医薬界は潤うからいいですけどね、私は反対ですね。

 

「健康」とは

2017年10月10日

質問;ためして○○、○○の健康、たけしの○○ などの健康番組を見た後、「自分の症状は○○病かもしれない」「もし○○病になったら大変だ」と不安になります

答え;365日毎日見たら365個の不安が発生し気が狂いそうになりますね。心配事はかかりつけ医に相談してください。信頼すべきは身近な医者のはずです。

質問;健康診断を毎年受けても不安です。半年に一度と増やしたほうが良いでしょうか?

答え;検診の回数を増やせば寿命が延びるというデータは残念ながらありません。健康診断は未来の予測にはならないです。今現時点が大丈夫という確認に過ぎないのです。

 

質問;健康食品やサプリは何を飲めば良いでしょうか?

答え;健康食品やサプリは医薬品としては「認められない効果の少ないまたは効果の不確かなもの」という定義です。宣伝文句を鵜呑みにしてそれさえ飲めば大丈夫というものは残念ながらないと思います。

質問;私の身体は健康(大丈夫)でしょうか?

答え;朝起きて、お腹が空いている。食事が美味しい。笑顔や幸福感などの日常生活が宜しければ健康です。些細なデータ異常や、病気におびえ、精神的にストレスを感じると逆効果です。自分の体調について考えていない時の方がかえって健康な時ではないかと思います

 

「院長のひとり言」

画像検査や血液検査の結果に固執するあまり日常生活のすばらしさを見失いがちにならないようにしたいところです。様々な病気を抱えながら生きていくうえで、朝の目覚めに聞く小鳥のさえずりや、食事の美味しさや、我が家の匂いとか、家族の顔とか、何気ない日常会話とか、趣味とか、やり残した仕事とか。それこそが健康的な生活と言っては言い過ぎに聞こえますか?

 

医療における信頼とは

2017年09月04日

あなたは医師にあなたの要望する検査の必要がないと言われたときそれを素直に受け入れられますか?

 

外来で;「頭が痛いのでMRI撮ってください」

医師の答え;あなたの頭の痛みでMRIを撮る必要はありませんよ

反応;① 違う病院に行き、またMRIを要望する。

反応;②「必要ないと言われて安心したわ」となるか

 

実際;病院の医師の思考回路として、診断としてはほぼ大丈夫だと思っていても患者さんの「MRIを撮ってほしい」という要望を優先することが多い。なぜなら万が一なにかがあった時の心配、病院の利益の問題、評判の問題(要望に反して撮らなかったことによる満足度の低下) 結果 患者対医師の信頼関係より利害関係の方が優先される。

 

質問;私の病気、健康、老化に対する不安を解消してくれるところはどこ?

答え;当院にはあります。検査の意味、治療の限界、健康とは何か、不安の源(死への恐怖)について話会いましょう。

 

終末期にさしかかると直面する問題があります。それは対医療に関して、検査や治療の比重が低くなり、医師や看護師への人間的なつながりの比重が高くなるという事です。今まで自分の事しか信用していない方の場合、元気な頃は自分の要望する検査なり治療なり自分の思うままにできてきたかもしれません。しかし終末期はそうはいきません。我々の声に耳を傾けていただければ幸いです。

 

 

専門医とかかりつけ医

2015年09月13日

質問;高血圧は循環器科、慢性胃炎で消化器科と月にいくつかの専門医に通院しています

答え;ある病気の事に関して最良、最高の医療を提供してもらえる良いところがあります。しかし安定した後は定期的に診てもらう必要性は減ります。専門的な判断が必要な時に診てもらう事をお勧めします。

 

質問;最近、〇〇の症状がありますが、どこの科の先生に相談しても専門外だと言われてしまいました。

答え;自分の身体全体を把握して診てくれる、かかりつけ医にまず相談してください。薬の量、日常の体調、など総合的な判断より、必要に応じて最適な専門医を紹介いたします。

 

質問;かかりつけ医は、専門医でないので専門的なことがわからないかと不安です。

答え;しかし、いくつもの科から重複して薬が出ていることもよくあることです。やはり体の全てを把握している、かかりつけ医が必要でかかりつけ医がわかる範囲のことは、かかりつけ医で対処してもらいましょう。専門医への受診はかかりつけ医が判断するのが理想です。

 

質問;将来、通院出来なくなる時が来たらと心配です。

答え;元気なころから自分の身体をよく知っている、かかりつけ医に往診してもらうことが理想です。当院では、訪問診療、訪問看護が出来るので安心してください。長く最後までつきあえる、かかりつけ医がいると安心ですね。

当院では皆様のかかりつけ医、総合医をめざしております

 

89歳の女性の患者さん。健康診断で肝臓に少し異常が見つかり専門医に通院。その後毎月通院し、定期的に採血検査や超音波検査をした。そして4年間通院し今年、無事終了。理由は特にすることもなく年齢的にも通院が大変になるだろうから。しかしこの4年間の通院の意味は何だったのだろう。4年前から「することは特にないので、症状が出たら来て下さい」と言って欲しかった。無駄と言う言葉が頭に浮かびました。

 

医者と患者の信頼関係

2015年08月13日

質問;前回効いた薬を今回も出してほしいのですが?

答え; その薬が今回も本当に必要かどうか? 様々なデータから必要があるか再度検討し、必要なさそうだと判断した場合は出さない事もあります。

 

質問; 大学病院の先生からはもっとたくさん処方してもらっているのですが?

答え; 当院は、自然治癒力の観点から、極力最小限の薬を厳選してお出ししています。医学的にも効果が高く、副作用のリスクより効能(メリット)が必要と判断した薬のみお勧めしております。

質問;信頼関係はどうして築けますか?

答え十二分に話し合うことだと思います。こちらも誠意をもって説明させていただきます。分かりづらい場合には何度でもご質問ください。自分の持っている常識と異なることを言われたときには特に話し合う時間が必要です。

 

質問;薬が少なくなることが不安です

答え;必要以上に薬をたくさん飲んでいる方が多いです。減らすことに対して「不安感」があると思いますが、「勇気」を持って自分の身体を信じて薬を減らしてみてください。当院ではどうしたら安心していただけるか、どうしたら最新の医学を伝えられるかを常に考えています。そして小さな医院だからこそ、一人ひとりきめ細かく対応できます。

 

身体に僅かの変調をきたしたときに感じるもの、それは「不安感」。このまま大病につながるのではないかという。ネットで調べるといろんな病気の前兆の気がしてくる。そして病院に駆け込み「検査してくれ」「薬をくれ」と心配で張り裂けそうな声で話す。「大丈夫ですね。その症状では大病にはつながりませんよ」の一言で症状が消えてしまうか、軽くなってしまう事があります。「病は気から」と、先人は偉大です。

 

 

血圧について

2015年07月06日

質問;いったい血圧ってなんですか?

答え;血圧とは「心臓の力」と「血管の硬さ」の掛けたものです。簡単に言えば生命の「馬力」です。

 

質問;血圧を測るといつも値が変わるので心配です。

答え;血圧は常に変化します。怒ったり、緊張したりすれば上がるし風呂上りにリラックスすれば下がります。寝る前、睡眠中、朝方は低めです。また血圧を続けて測るとだんだん下がってくるのが普通です。

 

質問;病院で測ってもらって高いと言われ、すぐ薬を出されました。

答え;病院で測ると高めに出ます。そういう方は自宅で必ず血圧を測り直して下さい。家で測って低ければ薬を飲む必要はありません。

 

質問;頭痛、めまいがして血圧を測ったら高かったのです。血圧のせいですか?

答え;高血圧から頭痛やめまいをおこすことはありません。頭痛、めまいがしたために心配になって血圧が上がったのです。

 

質問;どういう状態が危ないのですか?

血圧の高い状態がずうっと続くことです。場合によっては血管が詰まったり、切れたりします。1日中高い場合は薬が必要です。しかし普段正常な方が急に上がっても大丈夫です。

 

血管が切れたり、詰ったりしないように血圧を上げないための生活スタイルとは。感情の起伏をつけない、のんべんだらりと生きる。怒らない。頭から湯気が立ち、血管が切れてしまうから。過度の運動は血圧が上がるのでやめる。スポーツ中は血圧が上がるので危ない?血管の詰らないそんな生活は詰らないとは思いませんか。多少血圧が上がっても、リラックスをして体の興奮を鎮めれば血圧は下がります。メリハリの利いた生活をしていきたいですね。

 

2015年06月08日

質問;明らかになっている有効な早期発見早期治療ついて教えてください。

答え;血管に血の塊が詰まる病気は早期発見が有効です。心筋梗塞に対する治療、一部の脳梗塞に対する治療、その他の塞栓症など。

片頭痛や痛風発作に対する治療;発作の初期に薬を飲めば発作が軽くなります。

質問;健康診断を受ければ寿命が延びますか?

答え;どうもまだ明らかになっていません。仮説段階です。

 

質問;癌検診も同じですか?

答え;はい。胃癌、肺がん、大腸がん、乳がん、子宮がん、卵巣がんなどのいわゆる固形がんと言われているものは、残念ながら早期発見が有効かどうかはまだわかりません。早めに見つかって治った人が宣伝されますが、宣伝されない多くの人が早期に発見されてもやはり癌が進行していくようです。結局多くの人が検査をするようになりましたが死亡人数は減っていない状況です。

 

質問;認知症の早期発見はどうですか?

答え;治療薬は何種類かありますが効果は非常に限定的です。大多数の人は進行します。早く見つける事が良い事か疑問です。

 

もし自分の将来の病気の確率が予測できるようになってしまったら、しかし解ったところで運命を変える事が出来ないとしたらどうしますか。癌や認知症などまだ完全に治療法が確立されていないまま、盛んに予測をしていますが、早く知るだけで治らないのでは、単に苦悩が長くなるだけのような気がします。まだはっきりしない医学にすがらず、身体の運命を受け入れて覚悟を決めて毎日精一杯幸せを感じて生きる生き方を選ぶのもまた一つの選択です。

 

 

認知症(痴呆) について

2015年05月08日

今回は 認知症(痴呆) についての一考察。

その1;こだわりが消える

その心は; 私は絶対に呆けたくない、寝たきりになりたくない、などのこだわりから解放され、「老い」を心配しなくなります。

 

その2一人でいても飽きない

その心は; 周囲に無関心になるので、自分の世界に入っていることが多くなります。一人で1日中忙しく誰かと会話したり、仕事したり。しかし逆に関心を引きたくていろんな周囲を困らせるようなことをすることがあります。そこには不安があります。安心させてあげましょう。

その3過度な苦痛が軽減される

その心は;認知症になると、体に対しての過度の関心が薄くなり、痛み、不安などが軽減される傾向があります。そのことから他の病気のための通院をする必要がなくなり、結果として薬も減るようになります。

 

その4笑顔が素敵になる

その心は;一昔前は「恍惚の人」などと言われたように、なにか憑き物が取れたような、わだかまりが消えたような、現世の苦しみから解き放たれたような、そんな感じを受けます。たまにのぞかせる満点の笑顔に遭遇することでしょう。

※認知症になると、なにもかもおしましだという風潮がありますが、見方をかえれば、老いの一部として受け入れ、上手に付き合っていけると思います。

認知能力の落ちた高齢者とうまく接せるための5か条

1:年長者への敬意を示す
2:ゆったりした時間を共有する
3:彼らの認知機能を試さない
4:好きな事、できる仕事をしてもらう
5;情動的コミュニケーション

大井 玄先生の本からの抜粋です。言葉のつながりではなく温かい感情で安心感を持たせてあげればよいのですね。

 

近くの診療所と大病院

2015年04月09日

質問;まだ通院出来るので専門の病院にいくつも通っていますが、少し将来が心配です。

答え;元気な時はいくつも時間をかけて通院出来ますが、大変な時こそ通院は困難になります。将来に備えて訪問診療できる生涯付き合える医師がいると安心ですね。

質問;いよいよ通院するのが辛くなってきました。

答え;自宅に医者が通う訪問診療に切り替える事を考えましょう。医者が自宅に来ることで何かあった時に看護師がかけつける体制や、実際の生活を見る事で生活上必要なリハビリまで指示します。ケアマネージャー(※1)は介護の専門家ですから、医療面については必ず医師と相談してください。

 

質問;今まで通院していた専門病院の医者とはどうなりますか?

答え;残念ながら病院の医者は自宅での状況まで把握することは困難です。何かあったとき(入院や検査などが必要な時)には、かかりつけ医から専門医に連絡してもらうのがスムーズです。

質問;かかりつけ医は、専門的なことがわからないかと不安です。

答え;医学教育で全てを学んでいますのでかなりの部分は対応できますし、必要に応じて専門医を紹介したり、通院していた病院があればその担当医と相談したりして対応しますので安心です。

 

※1;ケアマネージャーとは、自宅改修、ベット・ヘルパーの手配など介護面をサポートします。当院にも付属ケアマネージャーがおります。

 

急に体の状態がおかしくなったらすぐに入院させてもらえるからと言う理由で大学病院、市中の総合病院に通院している方たちがいます。確かに通院患者さんを入院時は優先することはあるかもしれません。しかし大病院の役目は急性期の治療にあり、落ち着いたら地域の診療所で診て行くということがこれからの地域医療です。地域の診療所と大病院が連携を密にして普段は地域の診療所、検査や入院が必要時に大病院というのがこれからの医療の形です。

 

 

健康とは何か

2015年03月03日

質問;ためして○○、○○の健康、たけしの○○ などの健康番組を見た後、「自分の症状は●●病かもしれない」「もし○○病になったら大変だ」と不安になります

答え;365日毎日見たら365個の不安が発生し気が狂いそうになりますね。心配事はかかりつけ医に相談してください。信頼すべきは身近な医者のはずです。

質問;健康診断を毎年受けても不安です。半年に一度と増やしたほうが良いでしょうか?

答え;検診の回数を増やせば寿命が延びるというデータは残念ながらありません。健康診断は未来の予測にはならないです。今現時点が大丈夫という確認に過ぎないのです。

 

質問;健康食品やサプリは何を飲めば良いでしょうか?

答え;健康食品やサプリは医薬品としては「認められない効果の少ないまたは効果の不確かなもの」という定義です。宣伝文句を鵜呑みにしてそれさえ飲めば大丈夫というものは残念ながらないと思います。

質問;私の身体は健康(大丈夫)でしょうか?

答え;朝起きて、お腹が空いている。食事が美味しい。笑顔や幸福感などの日常生活が宜しければ健康です。100才までぴんぴんしていたいと思うあまり、病気におびえ、精神的にストレスを感じると逆効果です。健康は有難がるもので、追い求めるものではなさそうです。

 

刑事事件のテレビドラマを見ると、毎回いろんな重大事件が起きるが実際に身の回りで重大事件に遭遇することはまずない。医療ドラマも似ている。テレビでは毎日いろんな急変が発生するが、実際の現場ではそんなに頻繁には起こらない。癌の最期はのたうちまわってく苦しむことは滅多にない。病院から退院し自宅に帰ってもいろんな合併症が次々に起こり救急対応に時間がかかったら大変だと心配するような大変な事はめったに起きない。ご安心を。