終末期をどう過ごすかについて

2016年01月07日

質問;BSC=「緩和ケア」とは治療の見込みがない人の医療ですよね?

答え;緩和ケアとは一般的に「痛みなどを緩和する(やわらげる)等、日常生活を快適に過ごすための治療」を言います。

 

質問;食べなくなったので心配です。なんとか食べさせる方法は?

答え;「食べない」のは「食べたくても食べることが出来ない」のではなく「体が少ない食事量しか欲しない、または食べる事を欲しない体になった」と理解すべきです。ご家族的には食べてほしいと願う気持ちは理解できます。「食え、食え」の声掛けは本人を苦しめます。最後の場をともに過ごす、手をにぎったり、マッサージしたり、昔話に花咲かせることの方が何倍もよい過ごし方です。

 

質問;点滴していただけますか?

答え;この時期の点滴には罪の方が大きいです。点滴の栄養は身体が受け付けないばかりか癌に取られます。水分は浮腫みとなって身体全身にたまっていき、体を苦しめます。

質問;脱水になるのでは?

答え;世間的には負のイメージですが、人間は自然な状態で過ごせば最後は必ず脱水(枯れていく)になります。脱水になると眠くなり、苦痛も軽減させます。より自然に逝くことができます。

ホスピスケア学会から抜粋

 

五分五分の賭けに全財産(生活)をつぎ込む、と言ったら笑われるのがおちです。ところが癌治療となるとそうはいきません。残された時間や貴重な財産をかけ、社会生活を投げうって、治療に専念し闘病生活を始めます。完全復活を願って人生の賭けに出ます。でも癌を完治する治療法はいまだに確立されていません。そんな時は緩和ケアという治療方法を選択することも1つの生き方だと思います。

 

 

延命

2014年12月03日

質問;息も心臓も止まっています。人工呼吸、心臓マッサージをしますか?

答え;この問いに「ハイ」とお願いする場合は最近めったに見られません。無意味な延命行為と考える方が増えました。

質問;口から食べることが出来ません。胃に直接管(胃ろう)を入れて延命しますか?

答え;多くの方が迷うところです。胃に管をいれて栄養をそこから入れれば長生きができます。これは明らかな延命行為です。

 

質問;水も飲まなくなりました。点滴して欲しいのですが?

答え;多くの方が迷うところです。点滴ぐらいならと…。しかしご自身の意志で点滴を希望されるというよりは家族が希望されることがほとんどです。これも延命行為では?

 

質問;口から食べることが出来なくなりましたが、僅かの水と栄養ですごさせたいのですが?

答え;結構です。老衰は徐々に食欲がなくなり眠るように最期を迎えます。こういう形がいちばん自然に近い、自分の身体と意志で自分の運命を決められるからです。

質問;ぴんぴんころりが理想なので、延命はしたくありません。

答え;延命はしたくないというのが一般的に多くの方希望しているようです。そのことを主治医にきちんと伝える事が必要です。

 

ぴんぴんころりというのが理想だと世間では喧伝されているようだ。現場でころりと逝ってしまうと何が起こるか。まず家族がびっくりして救急車を呼ぶ。本当に逝ってしまっていると救急隊が判断すると警察を呼ぶ。警察が来るとその家族が容疑者となる。次々に質問、いや尋問が始まる。「そのとき何をしていましたか」と疑いのまなざしが来る。これを経験すると大変不愉快なことになるのだ。また突然の喪失感でしばらく立ち直れない。その点では癌などはゆっくり最期を迎えられるので人生整理が可能です。

 

延命

2014年07月08日

質問;口から食べることが出来ません。胃に直接管(胃ろう)を入れて延命しますか?

答え;多くの方が迷うところです。胃に管をいれて栄養をそこから入れれば長生きができます。しかし・・これは延命行為では?自分の運命を自分で決められなくなる可能性があります。

 

質問;水も飲まなくなりました。点滴して欲しいのですが?

答え;多くの方が迷うところです。点滴ぐらいしてほしいと…。しかしご自身の意志で点滴を希望されるというよりは家族が希望されることがほとんどです。これも延命行為では?

 

質問;体調が悪そうなので検査のために入院をさせたいのですが?

答え;検査結果に少しでも異状が見つかれば、たいてい治療を勧められます。また治療のためベッドで抑制されることも多く、寝たきりや、痴ほう症状がでるリスクはありますが、長生きはするかもしれません。これも延命の一つですね。

 

質問;口から食べることが出来なくなりましたが、僅かの水と栄養ですごさせたいのですが?

答え;結構です。老衰は徐々に食欲がなくなり眠るように最期を迎えます。こういう形がご本人にとっては一番無理のない苦痛の少ない、一番自然に近い状態です。周りから強制的に生かされるのでなく、自分の身体と意志で自分の運命を決められるからです。

※今回は高齢者で衰弱している場合を想定した内容です。

 

長生きは美徳ですか?還暦、米寿、卒寿、白寿・・これらはゴールへの通過地点にある給水所みたいな感覚ですか? 途中で亡くなったら、途中棄権として恥ずかしい結果になりますか? 長生きした人にインタビューすると皆ほとんど早く死にたいと言う、または長く行き過ぎたとも言う。いわゆる短命で世を去っていく人々に接すると「長生き」よりも今日一日の中身をしっかりさせたいな、と思う今日この頃です。

 

 

老衰と食欲の関係

2013年03月23日

質問;老衰(ろうすい)(年をとると)食欲がなくなりますか?

答え;老衰とは歳をとり自然に衰えていく状態です。老衰すると若い時と異なり食べる量は減っていきます。「食欲がない」のはつまり、体が食事を欲さなくなるのです。

質問;食欲がないのは病気だと思っていました。病気でなくても食欲がなくなるのですか?

答え;もし胃の病気なら、食べると痛いとか、食べたいけど食べると吐く、という訴えになります。しかし、老衰してくると食欲がなくなるのは自然な事です。

 

質問;無理に食べさせると少しは元気になりますか?

答え;ある程度体力を維持できるかもしれません。しかし吐いて誤嚥して肺炎になる可能性が高まります。

 

質問;老衰となったら家族はどうすればよいですか?

答え;病気ではなく老衰のための食不振の場合に「がんばれ、食え」は本人にとって苦痛だと思います。残り少ない時を一緒に過ごし、思い出話などが出来れば素敵ですね。

去年の夏、あの暑い日々が続く中で、冷房なし、こたつで過ごした老女がいました。また冷房はすこしついているもののやはりこたつとはんてんで過ごしたおじいさんがいました。周りはいろいろ心配していましたがどこ吹く風で、みな今年も元気です。食事量はそのときそのときで変わりました。食べない日々が続く日もありましたが乗り切りました。少し食事量が減ると「点滴」「脱水」と騒がしいこの頃ですがあの方たちの生き様は立派に映りました。