虐待について・・誰が決めるの?

2025年03月03日

質問;虐待って、いったい誰が認定するのですか?

答え;厚生労働省のホームページ等を参照して概要をつかんでください。根本を言うと、虐待をされた側が虐待されていると感じるのが基本だと思います。しかし実際福祉の現場では本人ではなく、現場の職員が虐待判定をしています。

 

質問;認知症の方は特に口に出していえない状況にあるのでは?

答え;たしかに難しい側面はあります。しかしそれより問題なのは、福祉関係者は虐待の判定をする一方で、福祉関係者自身が無意識的に虐待を行っている可能性があるのでは、と思っています

 

質問;例えばどんなところから思われるのですか?

答え;1:認知症の人が発する言葉に反応せず無視している 2:声掛け無しに(声に出していても本人に通じていない場合が多い例えばオムツ交換、女性に対して服を脱がす時、)身体的介護をしている 3:本人の意思に反して強制的に阻止行為に及んでいる;歩こうとして、ダメと言って座らせる、安全確保のためと称して、

 

質問;「いちいちそんなこと聴いていたら業務がすすみませんよ」と言われます

答え;介護業界の構造的問題ですね。効率重視がもたらす弊害。人間の感情って合理的、効率的には解決しませんから。

 

たたく、大声を出すって人間の、理不尽さ、やるせなさ、怒り、鬱屈させられた感情の発露に見えませんか?恋人に振られ、江戸川の土手で大声を出す。理不尽なことが多くて思わず机や物に当たる、壊す、等々。こんな人間的な表現を封殺しようとする世の中の流れ。人間は機械ではありません。効率や合理性を追求するあまり人間的なものが失われていく。なんとかなりませんか?

 

 

高齢者(80歳以上)に対する医療 の考え方

2025年02月03日

質問;糖尿病に関してはどれぐらいでコントロールすべきですか?

答え;甘めで大丈夫です。合併症がなければ更に甘めで大丈夫です。

そもそも正常値近くにする目的は5年10年先の合併症を予防するという意味合いが強いのです。高脂血症についても同様で甘めで大丈夫です。

 

質問;高血圧症についてはどうですか?

答え;みなさん130が頭に刷り込まれていますからこれを超えると危ない、怖いと思いがちですが、実は高齢の方、血圧高い方が元気です。高血圧薬止めたら体調が良くなったと喜ばれる経験を何度もしています。

 

質問;腰痛、ひざ痛、その他整形外科的な痛み対してのシップは?

答え;局部が腫れている場合にはシップは有効です。しかし痛みの原因の一つとして周りの筋肉が固くなって、その結果で痛みが出ている人を散見します。そこをほぐせば痛みは軽減します。シップは逆効果になります。

 

質問;癌治療は?

答え;癌と診断されると頭が真っ白になり、絶望感が漂います。だから医師に言われるがままに、抗がん剤治療にすがることは多々あります。しかし治療を拒否して自然体で生活し、かえって長生きしたのではと思わせる人達を数多く見てきました

 

85歳女性、両膝が変形して膨らんでいる、典型的な変形性膝関節症。しかし痛みの訴えは全くない。よくよく訊いてみると20年以上前からウエイトリフティングをしていてスクワットトレーニングをしていたと。毎日毎日トレーニング、おかげで筋肉はたっぷりある。膝は変形しているが痛くない。おおいに参考になりますね

 

「医原病」さらに目立つ・・

2025年01月03日

質問;そもそも「医原病」とはなんですか?

答え;医療行為そのものが健康を害する、医療側が病をコントロールしようとしてかえって増悪する病を言います。1970年代に  イヴァン・イリッチという哲学者により提唱されました。昔からアメリカでは指摘されていたのですね。

質問;具体的にはどういうことですか?

答え;一番わかりやすいのは薬の副作用です。良かれと思って出された薬の害です。抗コロナ薬、高脂血症薬等による免疫力低下、抗がん剤による副作用死、昨今は予防接種の副作用による害が目立ちますね・・・これらを臨床的医原病といいます。

質問;まだあるのですか?

答え;はい。社会的医原病と言われるものです。例えば医療費を掛ければ寿命が延びる?のではなく、医療費が安い県の寿命が一番長いというデータから言えますね。皮肉なことに医者にかからない方が長生きするということです。健康に関する情報サービスがもたらす害も指摘しています。

質問;ほかには?

答え;はい。文化的医原病と言います。簡単に言うと「死生観」の変化。15、6世紀の西洋では「死」は自然現象であり、長生きは美徳ではなかったようです。フランスの哲学者モンテーニュは「極端な老いのもたらす死・・を期待することは無駄な思い上がり。」長生きしようとする人を思い上がりの激しい人と嘲ったそうです。今、長生きは美徳??ですよね

 

「なにか出来ることはないのですか?」と言われることがあります。「温かく見守るのが一番ですよ」の返事として。現代医療には限界があります。見守る、傍にいる、手を握る、声掛けすることが一番の心の薬になることは多いです。昔から「お手当」とはよく言ったものです。見守られる側にもたらされる安心感は計り知れませんよ