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花粉症についての一考察

監修:上田聡 医師|日本循環器学会会員
公開日:2026年4月1日 / 医師監修日:2026年4月

質問;花粉症は昔からあった病気ですか?

答え;日本で花粉症が問題になり始めたのは1960年代からです。それ以前はほとんど報告がありませんでした。つまり、人類の長い歴史から見れば、ごく最近の現象です。杉の木は昔からあったのに、なぜ今になって?と思いませんか。

質問;なぜ花粉症の人が増えたのですか?

答え;戦後に大量に植えた杉が成長して花粉量が増えたことは事実です。しかしそれだけでは説明がつきません。食生活の変化、衛生環境の過度な改善、腸内環境の変化、化学物質への暴露——さまざまな要因が重なって、私たちの免疫が過敏に反応するようになったと考えられています。花粉が悪いのではなく、身体の側が変わったのです。

質問;花粉症の薬は飲んだほうがいいですか?

答え;症状がつらくて日常生活に支障があるなら、抗ヒスタミン薬や点鼻薬を使うのは合理的な選択です。ただ、薬は症状を抑えるだけで、花粉症を治しているわけではありません。「薬を飲んでいれば大丈夫」という安心感に頼りすぎず、生活全体を見直すことも大切です。

質問;根本的に治す方法はありますか?

答え;舌下免疫療法という治療法があります。数年かけて花粉の成分を少量ずつ身体に慣れさせるもので、一定の効果が報告されています。ただし全員に効くわけではなく、根気が必要です。当院でもご相談いただけますので、気になる方はお気軽にお電話ください。

質問;日常生活で気をつけることは?

答え;基本的なことですが——外出時のマスク、帰宅後の洗顔とうがい、室内の換気と掃除。それから意外と見落とされがちなのが睡眠と食事です。腸内環境を整えることが免疫の安定につながるという研究もあります。発酵食品や食物繊維を意識的に摂ることをお勧めします。

院長 上田聡の似顔絵

院長のひとり言

花粉症の患者さんが毎年春になると「先生、今年もダメです」とおっしゃる。もう何十年も同じことを繰り返している。私はいつも思うのです——花粉は自然界にとって必要なものだ。杉も檜も子孫を残すために花粉を飛ばしている。それに対して人間だけが「アレルギー」と騒いでいる。もしかすると、花粉が悪いのではなく、私たちの暮らし方が自然から離れすぎたのかもしれません。

とはいえ、目の前の患者さんの辛さは本物です。まずは今の症状を楽にして、そのうえで長い目で体質を整えていく。そういう医療をしていきたいと思っています。花粉症でお困りの方は、当院でもアレルギーの診療を行っていますので、お気軽にご相談ください。オンライン診療でも花粉症のお薬の処方は可能です。

ブログ著者・監修者
上田医院 院長 上田聡
上田 聡うえだ そう
医療法人社団八心会 上田医院 院長/臨床経験30年以上
国立山形大学医学部卒業。自治医科大学循環器内科、榊原記念病院、千葉県循環器病センター医長などを経て、現職。市川市中国分にて外来診療・訪問診療・在宅緩和ケアに従事。
臨床実績担当患者数 1万人超/集中治療室担当 700例以上/カテーテル治療 500例以上/カテーテル検査 2,000例以上/在宅看取り 5,000人近く
専門領域循環器科、緩和ケア、訪問診療、在宅医療
所属日本循環器学会会員
著書「在宅医療のリアル」(幻冬舎)
メディア市川うららFM 健康番組レギュラー出演中
施設指定機能強化型在宅療養支援診療所/在宅緩和ケア充実診療所
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