質問;花粉症は昔からあった病気ですか?
答え;日本で花粉症が問題になり始めたのは1960年代からです。それ以前はほとんど報告がありませんでした。つまり、人類の長い歴史から見れば、ごく最近の現象です。杉の木は昔からあったのに、なぜ今になって?と思いませんか。
質問;なぜ花粉症の人が増えたのですか?
答え;戦後に大量に植えた杉が成長して花粉量が増えたことは事実です。しかしそれだけでは説明がつきません。食生活の変化、衛生環境の過度な改善、腸内環境の変化、化学物質への暴露——さまざまな要因が重なって、私たちの免疫が過敏に反応するようになったと考えられています。花粉が悪いのではなく、身体の側が変わったのです。
質問;花粉症の薬は飲んだほうがいいですか?
答え;症状がつらくて日常生活に支障があるなら、抗ヒスタミン薬や点鼻薬を使うのは合理的な選択です。ただ、薬は症状を抑えるだけで、花粉症を治しているわけではありません。「薬を飲んでいれば大丈夫」という安心感に頼りすぎず、生活全体を見直すことも大切です。
質問;根本的に治す方法はありますか?
答え;舌下免疫療法という治療法があります。数年かけて花粉の成分を少量ずつ身体に慣れさせるもので、一定の効果が報告されています。ただし全員に効くわけではなく、根気が必要です。当院でもご相談いただけますので、気になる方はお気軽にお電話ください。
質問;日常生活で気をつけることは?
答え;基本的なことですが——外出時のマスク、帰宅後の洗顔とうがい、室内の換気と掃除。それから意外と見落とされがちなのが睡眠と食事です。腸内環境を整えることが免疫の安定につながるという研究もあります。発酵食品や食物繊維を意識的に摂ることをお勧めします。

院長のひとり言
花粉症の患者さんが毎年春になると「先生、今年もダメです」とおっしゃる。もう何十年も同じことを繰り返している。私はいつも思うのです——花粉は自然界にとって必要なものだ。杉も檜も子孫を残すために花粉を飛ばしている。それに対して人間だけが「アレルギー」と騒いでいる。もしかすると、花粉が悪いのではなく、私たちの暮らし方が自然から離れすぎたのかもしれません。
とはいえ、目の前の患者さんの辛さは本物です。まずは今の症状を楽にして、そのうえで長い目で体質を整えていく。そういう医療をしていきたいと思っています。花粉症でお困りの方は、当院でもアレルギーの診療を行っていますので、お気軽にご相談ください。オンライン診療でも花粉症のお薬の処方は可能です。
