経過;2021年9月、某病院からの依頼を受けた。61歳の男性、コロナ肺炎でエクモ(人工心肺)を回し終わって、人工呼吸器をつけているが末期状態の方を、自宅で受けてくれませんか?
答え;はい、受けます。
経過;10月6日退院。病院のスタッフ数人が付き添って、自宅のマンションに帰ってきた。紹介状を見る限り、お看取り体制(つまりもう死期が近い状態)。
答え;しかし待てよ、よく見ると、筆談が出来ているし、目力もあるし、人工呼吸の合間に自分で呼吸しているのも確認できた。私の直感では「回復する」だった。
経過;まずは、絶望に瀕している精神状態から希望の光を灯す作業から始めた。「実は私は諦めていません、一緒に手伝ってもらえませんか?」と告げた。家族の目が、本人の目が輝いた。
経過;人工呼吸器の設定を、徐々に機械モードから本人モードに変更した。精神安定剤を減量した。2ヶ月後、とうとう人工呼吸器が外れた。口から水も飲めた。声が出た。みんな泣いた。
経過;歩ける様になった。そして社会に復帰した。歩行時に酸素レベルが低下するという後遺症と戦いながら。

院長のひとり言
医療情報を全部信じることは危険である、といつも感じています。「この患者さんは〇〇な状態です」と書かれていても、まずは疑って接します。そして自分の目、直感の方を信じます。そうすると、奇跡も起きます。血液検査、画像検査、様々な検査の数値よりも信頼がおけると信じています。
当院では、人工呼吸器や在宅酸素療法が必要な方など、医療依存度の高い方の在宅療養もお引き受けしています。訪問診療・在宅緩和ケア・看取りについて、まずはお気軽にご相談ください。
