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監修:上田聡 医師|日本循環器学会会員|在宅医療経験30年超
最終更新:2026年6月 / 医師監修日:2026年6月

認知症の方の在宅医療 ── 「今のその人」のままで、暮らせるように。

DEMENTIA CARE

訪問診療全体の対象・費用・開始までの流れをまとめて確認したい方は、市川市の訪問診療・在宅医療の総合案内をご覧ください。

認知症は、年を重ねるなかで誰にでも起こりうる、老いの自然な過程のひとつです。できなくなったことを数えるのではなく、今もできること・その方が大切にしてきたことに目を向けながら、住み慣れた場所での暮らしを、医療と介護の両面からお支えします。

機能強化型在宅療養支援診療所(単独型) 八心会グループ連携 医療と介護をひとつのチームで

認知症は、「治すべき病気」として身構えすぎなくていい。

認知症への向き合い方

私たちは認知症を、必ずしも「治すべき病気」としてだけ捉えていません。年を重ねるなかで、誰にでも起こりうる自然な変化のひとつ——そう受け止めることから、向き合い方は変わってきます。

認知症への向き合い方を最後まで読む

認知症のある方の多くは、以前は当たり前にできていたことができなくなっていく自分に、ご本人が一番気づいておられます。テストで「できないこと」を数えて指摘することは、その方の心を傷つけてしまうことがあります。私たちが何より大切にしているのは、今も続けられていること、その方が大切にしてきた習慣や好み、歩んでこられた人生そのものに目を向けることです。

そして認知症のケアで、私たちがいちばん大切にしているのが、できるだけ早い時期から関係を築いておくことです。認知症があると、新しい環境や知らない人に慣れることが、だんだん難しくなっていきます。症状が進んでから慌てて新しい医師や場所を探すのではなく、まだお元気なうちから、折にふれて自然に顔を合わせ、少しずつ関係を重ねておく。そうして築いた「顔なじみ」と「慣れた場所」が、状態が変わってからの暮らしを、確かに支えてくれます。

早くからつながっておくことには、もうひとつ大切な意味があります。一度ご縁ができれば、認知症が始まる前から、状態が変わっていくときも、その先の時間まで、できるだけ同じ場所で、同じ顔ぶれのまま関わり続けられるからです。途中で環境が大きく変わることは、認知症のある方にとって、想像以上に大きな負担になります。「変わらない」こと——それ自体が、何よりの安心になると私たちは考えています。

「家に帰りたい」「歩きたい」——そうした言葉の奥には、その方なりの理由や、昔暮らした家への思いが隠れていることがあります。行動を抑え込むよりも、その奥にある気持ちに耳を傾け、寄り添うこと。安全のためにすべてを管理してしまうと、その人らしさまで失われてしまうことがあります。私たちは、必要な見守りと、その方の自由とのあいだで、ちょうどよい関わり方を、ご家族と一緒に探していきます。

こんな状況でお困りではないですか?

以下のようなご状況の方・ご家族から多くご相談をいただいています。「うちはどうなんだろう」と思ったら、まずはお気軽にお電話ください。

01
認知症が進み、通院が難しくなってきた

待合室での待機が難しい、診察中に混乱する、移動そのものがご負担になっている方。

02
落ち着かない、出かけようとするなど、行動が気になる

落ち着かない、出かけようとする、同じことを何度も繰り返す——そうした行動の奥には、ご本人なりの理由や気持ちが隠れていることがあります。たとえば「家に帰りたい」という言葉に、昔暮らした家への思いがにじむことも。行動そのものを抑え込むより、その奥にある気持ちに目を向け、寄り添う。そうした関わり方を、ご家族にもお伝えしながら、グループ全体で大切にしています。

03
体調を崩したとき、デイサービスを断られた経験がある

認知症のある方にとって、慣れた場所から知らない環境へ移ることは、大きな負担になります。八心会グループのデイサービスすみれは、体調が変わっても、できるだけ場所やスタッフを変えずに関わり続けられる体制を整えています。急な体調の変化には、上田医院が医療面で支えます。だからこそ、状態が進む前の早い段階から、環境の変わらない場所とつながっておくことをおすすめします。

04
介護しているご家族が疲れている

ご家族の介護負担は、ご本人の生活の安定にも直結します。デイサービスやお泊まりの活用も含めて、一緒に考えます。

05
ケアマネージャーから訪問診療を勧められた

ケアマネージャーからのご相談・引き継ぎにも対応しています。現在通院中の医療機関からの診療情報提供書があるとスムーズです。

06
「まだ早いかも」と思う段階だが、相談しておきたい

認知症があると、新しい環境や人に慣れることが難しくなっていきます。だからこそ、まだ通院できるうちからのご相談に意味があります。早めに顔なじみの関係をつくっておきましょう。

07
本人が病院を嫌がり、受診させられない

「病院に行きたがらない」「『病院へ行こう』と言うたびに拒まれる(受診拒否)」――なんとか受診させたいのにご本人が応じない、というご家族からのご相談は少なくありません。認知症が進むと、ご自身の体調や「受診が必要な状態である」こと自体を認識しづらくなり、病院へ行く意味を感じにくくなることがあります。訪問診療なら、ご本人が「行く」と決められなくても、医師のほうからご自宅に伺うことができます。

医療から、住まいまで。八心会グループで、認知症の暮らしを支えます。

認知症の暮らしを支えるのは、上田医院だけではありません。同じ法人(八心会グループ)の介護サービスが連携し、医療と介護の両面から、生活全体を途切れなくお支えします。状態が変わっても、関わる人や場所が大きく変わらないこと——それが、認知症の方の安心につながると考えています。

上田医院(訪問診療)医療の軸。全身状態の診察、お薬の調整、そしてご自宅での看取りまで。詳しく見る → デイサービスすみれ認知症ケアに注力する通所介護。園芸・音楽などのプログラムに加え、お泊まりにも対応します。体調が変わっても、できるだけ場所やスタッフを変えずに関わり続けられること——「環境が変わらない」こと自体が、認知症のある方にとって大きな安心になります。詳しく見る → デイケアすみれ通所リハビリテーション。身体の機能を保ち、外に出て人と過ごす時間をつくります。詳しく見る → 訪問看護すみれ体調の見守り、お薬の支援、そしてご家族の相談相手として、ご自宅に伺います。詳しく見る → ケアプランすみれケアマネジャーが全体を調整。「どこに相談すればいいか分からない」ときの入口になります。詳しく見る → 我が家中国分(住宅型有料老人ホーム)もし、ご自宅での暮らしが難しくなったときも。鍵をかけるのは夜だけ、センサーで縛らない、「家のように」過ごせる住まいです。デイサービスやお泊まりで通い慣れていれば、いざ住まいを移すときも、知った場所・知った顔のなかで暮らしを続けられます。場所が変わっても、同じ理念のケアが続きます。詳しく見る →

「できるだけ住み慣れた場所で。それでも難しくなったら、家のような場所で」——どの段階でも、同じ考え方で、私たちはおそばにいます。認知症が始まる前から、状態が変わっていくときも、その先の時間まで、できるだけ場所や顔ぶれを変えずに。早くからつながっていただくほど、変わっていく時間のなかでも、慣れた人・慣れた場所のなかで過ごし続けることができます。

在宅でできる認知症ケア

訪問診療では、認知症に関連する以下の医療・ケアに対応します。精密検査が必要な場合は連携病院をご紹介します。

訪問診療で対応する医療・ケア

  • 全身状態の定期的な診察
  • お薬の管理・処方の調整
  • 気持ちの落ち着かなさ・生活リズムの乱れへのご相談
  • 転倒・骨折の予防への配慮
  • 栄養・飲み込み(嚥下)の状態確認
  • 血液検査・尿検査
  • ご家族への介護のアドバイス・ご相談
  • ケアマネージャーとの情報共有
  • 連携病院への精密検査のご紹介

院長より

認知症は、老いの自然な過程のひとつとして受け止めることから、向き合い方が変わってくると思っています。数値で測れない、その方の習慣や好み、大切にしてきた人生そのものを見ながら診療を続けること——それが在宅医療に携わる理由のひとつです。

「大変だったね」「つらかったね」とまず受け止める。そこから、その方にとっての医療の形が見えてきます。ご本人だけでなく、介護されるご家族の話も丁寧に聞きながら、無理のない形で伴走いたします。

院長 上田 聡

費用の目安・訪問エリア

費用の目安

1割負担:月額 約6,000〜7,000円

2割負担:月額 約12,000〜14,000円

3割負担:月額 約18,000〜21,000円

※月2回の定期訪問の場合の概算です。医療処置の内容・訪問回数・加算等により変動します。高額療養費制度の対象となる場合があります。詳しくはお電話でご相談ください。費用のより詳しい内訳は訪問診療の費用・保険をご覧ください。

訪問エリア

対応エリア:市川市・松戸市

応相談エリア:葛飾区・江戸川区・浦安市・船橋市・鎌ケ谷市

※応相談エリアの方も、まずはお電話でご相談ください。患者さまのご自宅から当院までの距離やご状況により対応可否を判断いたします。

急なご相談には、24時間ご連絡いただける体制を整えています。

よくあるご質問

決まった「始めどき」はありません。ただ、認知症があると新しい環境や知らない人に慣れることがだんだん難しくなるため、私たちは「少し早いかな」と思うくらいの段階からのご相談をおすすめしています。まだ通院できるうちから少しずつ顔なじみの関係をつくっておくと、状態が変わったときにも、すでに見知った医師がご自宅に伺えます。通院がご負担になってきた、ケアマネージャーから提案があった——そうしたときも、もちろんきっかけになります。
認知症の種類・段階・ご家族の介護力・住環境によって異なりますが、軽度から中等度の段階では、訪問診療・訪問看護・デイサービスなどを組み合わせることで、多くの方がご自宅での生活を続けておられます。八心会グループの各サービスが連携して、医療と介護の両面から支えます。もしご自宅での暮らしが難しくなったときも、同じ法人の住宅型有料老人ホーム「我が家中国分」で、家のような環境での暮らしを続けていただけます。
はい、ご相談いただけます。認知症の種類や全身状態を定期的に評価しながら、現在の内服が適切かどうかを一緒に検討します。ご本人の生活の質を大切にしながら、ご家族・ケアマネージャーとも連携して処方の見直しをご相談いただけます。
はい、ご家族からのご相談も歓迎しています。介護する側が疲れてしまっては、ご本人の暮らしも安定しません。デイサービスやお泊まりの活用、介護のしかたのアドバイスなど、ご家族の負担をやわらげる方法も一緒に考えます。まずはお電話でご状況をお聞かせください。
訪問診療の範囲で認知機能評価(問診・スクリーニング検査)と全身状態の確認を行います。精密な画像検査(MRI・CT)が必要な場合は連携病院をご紹介します。現在他院でフォロー中の方は、診療情報提供書をお持ちいただくと引き継ぎがスムーズです。
原因によっては治療で改善するものもあるため、気になる変化があるときに一度きちんと診ておくことには意味があります。そのうえで私たちは、診断名を急いでつけることよりも、支えてくれる人や場所と早めにつながっておくことを大切にしています。認知症があると新しい環境に慣れることが難しくなるため、まだお元気なうちから顔なじみの医師・通い慣れた場所をつくっておくことが、その後も住み慣れた暮らしを続ける助けになります。
はい。認知症が進むと、ご自身の状態を客観的に把握する力が少しずつ低下し、「病院に行く必要がある」とご本人が感じにくくなることがあります。これは「わがまま」ではなく、認知症に伴って起こりうる変化です。無理に病院へ連れて行こうとすると、混乱や体調の乱れにつながることもあります。訪問診療なら、ご本人が「病院に行こう」と思えない状態でも、医師のほうからご自宅に伺うことができます。お会いしたうえで、ご本人の様子に合わせ、無理のない範囲で診させていただきます。私たちの経験では、住み慣れた場所での診察は、外来では落ち着かなかった方でも、穏やかに受けていただけることが少なくありません。「本人が嫌がるから」と医療をあきらめる前に、まずはご家族・ケアマネージャーからご相談ください。
強く拒むご本人を無理に連れ出すことは、混乱を強め、ご本人にもご家族にも大きな負担になります。一方で、放っておけない持病や体調の変化があるのも事実です。訪問診療なら、ご自宅で定期的に全身状態を診ながら、必要な医療を切らさずに続けられます。「連れて行くか、あきらめるか」の二択ではなく、ご自宅で診るという第三の方法があります。

監修・情報の裏付け

このページは、在宅医療に30年以上携わる院長 上田聡(日本循環器学会会員)が監修しています。院長は在宅医療の現場を綴った著書を上梓し、地域FMの健康番組にも出演しています。

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