納涼会

2013年06月28日

今年も市川おいどんで納涼会を行いました!

今回の出席者は70人でした。

上田医院、訪問看護ステーションすみれ、ケアプランすみれ、デイケアすみれ、デイサービスすみれ、ヘルパーすみれ、福祉用具すみれ、有料老人ホーム我が家中国分と8事業所のスタッフが一度に集まる年2回の飲み会です。

写真に入りきらなかったスタッフのみなさんごめんなさい。次回は真ん中で写ってくださいね!

 

<看護師求人のお知らせ>自宅看取りに共感できる看護師さん募集しております

最期の「いたい」

2013年06月15日

上田医院は市川市で在宅での看取りをしています

 

「お父さんが痛いからずっとさすってくれって言うんですけど、、、」

ある日患者様の娘さんから夜中に電話がありました。

痛みなら薬でかなりコントロールすることは出来ますが、きっと寝てしまうでしょう。この時の患者様の状態から診ると、「痛い」より、娘と一緒に「いたい」傍にいて欲しいという風に聞こえました。そして薬はあえて使いませんでした。

 

そして一晩、娘は寝ずにお父さんをさすってあげました。

そして翌朝、お父さんは眠るように他界しました。

 

娘は、お父さんの「痛い」は「一緒にいたい」だったと思う。「最後に一番してほしいこと」をしてあげることが出来て良かった。

もう2度と「いたい」と言えなくなったお父さんの隣で泣きながら話してくれました。

 

ご冥福をお祈りいたします。

がん放置療法から見えてきたこと

2013年06月13日

近藤誠先生(慶応大学医学部放射線科講師)の「がん放置療法から見えてきたこと」という講義を日本赤十字看護大学で聞いてきました。

手術や抗がん剤の積極的な治療に対して、放射線や鎮痛剤などの身体に負担の少ない温存療法という手法があります。温存療法をざっくり「放置療法」と言っているようでした。

講義の中で印象的だったのは、

①がんには本物の「がん」と転移せず心配のない「がんもどき」がある

②がん検診はする必要がない。(本物のがんなら、検査で発見した時点ですでに、検査ではわからない小さながん細胞が転移しているはず)

③がんもどきは「治療の必要はない」本物のがんなら「治療しても無駄」

結論:がんは検査をしないほうが良い!症状が出てきたら病院に行って、温存療法を含む緩和ケア!

詳細は近藤誠先生の単行本「がん放置療法のすすめ」を参考にしてくださいね

 

※緩和ケアとは、

  • 痛みやその他の苦痛な症状から解放する。
  • 生命(人生)を尊重し、死ぬことをごく自然な過程であると認める。
  • 死を早めたり、引き延ばしたりしない。
  • 患者のためにケアの心理的、霊的側面を統合する。
  • 死を迎えるまで患者が人生をできる限り積極的に生きてゆけるように支える
  • 患者の家族が、患者が病気のさなかや死別後に、生活に適応できるように支える
  • 患者と家族のニーズを満たすためにチームアプローチを適用し、必要とあらば死別後の家族らのカウンセリングも行う。
  • QOL(人生の質、生活の質)を高めて、病気の過程に良い影響を与える。
  • 病気の早い段階にも適用する。延命を目指すそのほかの治療(例えば化学療法放射線療法など)を行っている段階でも、それに加えて行ってよいものである。臨床上の様々な困難をより深く理解し管理するために必要な調査を含んでいる。

 

質か量か

2013年06月06日

病院で点滴だけで8か月長生きした方がいました。

自宅に居たら一か月だったかなと。

しかし奥さんと過ごせた時期は1か月減りました。

 

病院では無理な事

2013年05月12日

上田医院は市川市にある在宅支援診療所です。ここでは、在宅での看取りをしています。最後を白い病室でなく、住み慣れた自宅でと思う方の支援をしています。

慢性呼吸不全(肺病)で、経口接収不可能(口から食べれない)と判断され、経鼻胃管(鼻から胃まで管を通し栄養を入れる方法)で「最後は自宅で」と入院先から帰宅してきました。経鼻胃管を嫌がるので病室では手にミトンをはめられ管を抜かないように抑制されていました。

そこで、まず自宅では思い切ってミトンと経鼻胃管をはずしました。そしてゆっくりと口から食べるよう指導していきました。久しぶりの「食べ物」を嬉しそうに、幸せそうに味わっていました。そこから生きる力も湧いてきて会話も出来るようにまでなりました。ご家族は、入院してた時には想像できなかった姿だと感動してくれました。

退院して1か月、余命通り他界しましたが、最期に自宅で人間らしく、自分らしく過ごした時間はこれからも残されたご家族にとって素敵な思い出として残ると思います。

ご冥福をお祈りいたします。

病は気から

2013年02月05日

市川市で在宅で過ごしているガン末期の方をたくさん診させていただいています。

 

先日、乳がんの末期の患者様がご自宅で他界されました。

一人暮らしの生保50代独身女性の方でした。一般的には、乳がん末期と診断されると、激しく落ち込み、私たちは精神的ケアに一番時間を使うのですが、この方は幸い精神疾患もあり、癌であることも病院に行くことも薬を飲むこともすぐ忘れてしまうのです。そして朝からお友達を呼んでお酒を飲んで楽しくやっているような方でした。電話もないので約束の時間に訪問したらいなかったりと、いろいろ困らせてもくれました。(笑)

だからだと思います。医者から宣告された余命も関係なく生き、泣くこともなくおもしろおかしく周りをなごませ、改めて気持ち次第ではこんな癌末期の生活も可能なんだなと「気持ちと身体」の関係を考えさせられました。そしてある日、訪問したら息をしていませんでした。

5年近く訪問していたので、淋しくなりますが、思い出すと心が温かくなるような、そんな生き様を見せてくれました。ありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします。

雪かき

2013年01月15日


昨日は大雪でした。

朝、いつも通り出勤すると、すでにたくさんのスタッフが自主的に早く来て雪かきをしていました。

上田医院に来院してくれる方のために、訪問に出かけるために。

どんなに雪で道路状況が悪くても、行かなければならない利用者さんが待っています。

朝カンファは青空カンファで済ませ、スタッフは自転車やバイクや車で、そろそろとそれぞれ出動していきました。

頑張って皆様の所へなんとか行きますので、遅れてしまう場合もあると思いますが、待っててくださいね!



上田医院の考える老人ホーム

2013年01月12日

上田医院がここ市川市中国分にOPENする有料老人ホーム「我が家 中国分」は、上田院長の考える医療の在り方、生命力の素晴らしさ、院長やスタッフが、数多くの看取りを経験し、感じた大切なことを形にしたホームにしたいと思っています。

恵まれた環境を生かした自然の中で、ゆっくりとした自分の時間を、自分の意志で過ごしていただくことで、生きている幸せを感じていただけたらと思います。一人では生活できないけれど、出来る事はあるはずです。そして、役に立つことも、人に感謝されることも、必ずあるはずです。それらは生きる意欲としては大切な要素です。

「我が家 中国分」はお1人では生活出来ない方が集まって、共同生活をしていただきます。人間らしいふれあいや、ぶつかりあい、そして気遣いや感謝を、嬉しかったり、腹立たしかったりしながら、お互いに少しずつ許し合って、譲り合って、笑って過ごしていけるような、居心地のいい自分の場所がしっかりとある「我が家」にしていきたいです。

頑張ります!

 

最高のしてあげられること

2012年12月11日

市川市で在宅での看取りをやっている在宅支援診療所です

先日、ご家族が一晩中手を握りながら、「苦しがる父に何もしてあげる事が出来ない」と涙したそうです。
そこで、うちの看護師は、「でも、人生の最期の最期を、今までのたくさんの思い出のある自宅で、愛する家族と時間を過ごせるなんて。最高の事をしてあげてます」とお伝えしたそうです。

傍にいるだけ。見守るだけ。
何もしてないんじゃなくて、それが最高のしてあげられること、なんじゃないかな。

はじめまして。

2012年12月02日

はじめまして。

 

ここに上田医院を作るとき、院長は
「通院出来なくなったらおしまい、という関わり方はしたくない。いつまでも、必要とされている限り、関わりたい。来れなくなっても呼んでくれるならこちらが行けばいい。必要なら休日でも夜中でも行く。入院しなくても大抵の事は自宅でも出来るし、どうしても入院が必要なら退院するのを待つ。通院してきたその場だけでなく、生涯を責任もって関わりたい。」という思いがありました。

そこで地域の皆様が多面で安心していつまでもどんな状態でも暮らしていけるように医療面、介護面から出来る範囲でいろいろ事業展開しました。

私はここで育っているし、ここが大好きだから、ここが安心していつまでもいられるような場所であって欲しいです。

スタッフもみんな優しい、熱い思いで、毎日、笑ったり泣いたり、感動したり、ときにはへとへとになって、一生懸命仕事しています。

そんな思いが少しでも伝わればいいなと思ってブログを始めますのでよろしくお願いします。

 

医療法人社団八心会 事務長