自分で決める最期

2014年04月09日

在宅支援診療所の上田医院はご自宅でのお看取りのお手伝いもしております。

 

先日、自宅に帰りたいと退院してきたTさんのお宅に訪問しました。
しかし、ご家族は「自宅で看取るなんてとてもできません。最期は病院で」
との事でした。

聞いてみると、死への不安や恐怖。病院で亡くなることが当然という思い込みがありました。

しかし、Tさんの気持ちから、自宅で最期を過ごすことをご家族もだんだん受け入れていきました。

そして、最期の時が来たのです。

Tさんは、娘と息子を抱きしめました。そして次に手をしっかりにぎりしめました。
「お迎えが来たわ。ありがとう」と言って手を放しました。
それはとても満足した満ち足りたお顔でした。
そして、深呼吸を2回大きくしました。
そして、そのまま静かに息を引き取られました。

とても感動する最期でした。ありがとうございました。
ご冥福をお祈りいたします。